経営者の魅力に騙されるな
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皆さんこんにちは、資産ためぞうです。
今回は、銘柄選択、あるいは保有の最中に「経営者の魅力」に惑わされていけないという記事です。
経営者の魅力に騙されるな
前回の記事でも少し紹介した本、『エナフン流株式投資術』で、また興味深い内容がありました。
タイトルの通り、「経営者の魅力に騙されるな」というものです。
エナフン氏は、伸びる企業には必ず優れた経営者が存在するが、経営者の力量を見極めるのは簡単ではない、と述べています。
創業社長にせよ、サラリーマン社長にせよ、上場企業の経営者はどの方もとても魅力的だ。そんな方々の中から、特に実力のある人を見分けるのは難しい。
※同著より引用
「ひふみ投信」を運営する、レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長も、『スリッパの法則』という著書の中で「経営者の魅力に騙されるな」と主張しているそうです。
別の言い方をすれば、上場企業の経営者は、どの方もカリスマ性があり、人を惹きつける力を持っているということでしょう。
投資家は経営者のカリスマ性ばかりに目を奪われてはならず、客観的に判断をくださなければなりません。
思い浮かべた経営者
私はこの内容を読んで、思い浮かべた人物がいます。皆さんにはいらっしゃるでしょうか。
まず浮かんできたのは、ライザップの瀬戸健社長です。
私自身、瀬戸社長には好印象を抱いています。瀬戸社長は、ライザップを起業して一代でここまで成長させました。
残念ながら昨年は赤字決算により株価は暴落し、私も大損をしてしまいました。
株は自己責任ですし、別に瀬戸社長に恨みがあるわけではありません。しかし、もし瀬戸社長が社長でなかったら、ライザップに投資をしていたのかは分かりません。
社長のメディアへの露出、インタビュー記事などを読み、期待をしてしまった部分もありそうです。負ののれんで赤字企業の買収がうまくいくのかは分からないのに、何故か売る気が起きませんでした。
そして赤字決算により株価が暴落し、買値の半分以下になって、ようやく目が覚めました。
冷静に業績を見ていれば、早い段階で売却したり、そもそも保有もしなかったかもしれません。「ライザップだから」という根拠のない自信があったと思います。
魅力のある経営者として思い浮かべるのは、ライザップの瀬戸社長以外だと、ロコンドの田中雄輔社長です。
ロコンドの田中社長は、私がロコンドに投資していた時、Twitterを駆使して、様々な情報を公開していました。
それに対して「頑張ってください」などとリプライを送る投資家もいました。
今思えば、最初は事業内容を見ていたつもりが、いつの間にか社長の魅力について行っている投資家がいたのではないかと思います。
あと有名どころでは、ZOZOの前沢友作社長や、ソフトバンクグループの孫正義社長でしょうか。
特に前沢社長は、月に行くということや、女優が彼女、Twitterで100万円をプレゼントする企画をするなどして話題が絶えません。
魅力的な経営者に騙されない方法
それでは、魅力的な経営者に騙されない対策を書きます。
エナフン氏は、著書の中でこう述べています。
経営者に会わなくても、事業計画や事業そのものをじっくりと見ていけば、おのずと経営者の考えは伝わってくる。
同じ章ではありませんが、次の章に具体的に書いてあります。
まずはその企業のホームページをのぞこう。そこで製品の情報や経営者の考え方、ビジネスモデル、近年の業績推移などを確認できるはずだ。
(中略)
実際にその商品を手に取ったり、サービスを試したり、ネットで関連業界の情報を幅広く収集したりして、さらにウラを取りに行く必要がある。
業績の推移などの客観的なデータや、その企業の商品やサービスを試して自分で確認することで、その魅力的な経営者の言動だけでは分からなかったものが見えてくるはずです。
最後に
もし、まだ株式投資を始めたばかりの頃にこのテーマを読んでも、何も感じなかったでしょう。
自分で実際にポジションを取り、色々経験して、色々と感じるものが出てきました。
本だけ読んでいても駄目ですし、ただ漠然と売買していても上達しないと思います。
今だから実感する内容もあるし、まだ実感できないものもあるのでしょう。少しずつ進歩していけたらと思います。
最後に、一応伝えておきますが、瀬戸社長を始め、ここで紹介した経営者の方々が、ただ魅力があるだけだと言っているわけではありませんので、あしからず…。
それに個人的には、ライザップの業績は時間はかかるかもしれませんが回復すると考えています。
関連記事のリンクとして、ライザップを損切りして反省したときの記事です。
参考書籍